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与論中生、高円宮杯英語弁論大会全国2位を町長らに報告 チーム一丸で指導

吉岡ブワジョル愛実衣さん、淳子さん、フィリップさん

吉岡ブワジョル愛実衣さん、淳子さん、フィリップさん

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 与論中学校3年の吉岡ブワジョル愛実衣(えみい)さんとその家族、担当教諭らが12月5日、与論町役場(与論町茶花)に田畑克夫町長、中山義和教育長を表敬訪問し、高円宮杯第77回全日本中学校英語弁論大会の2位入賞とオーストラリア大使館賞の受賞を報告した。

田畑町長へ報告する吉岡ブワジョル愛実衣さん

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 吉岡さんは昨年、県大会4位で惜しくも全国大会出場を逃したが、今年は県大会を1位で通過。全国大会出場者151人の中で見事勝ち進み、快挙を成し遂げた。

 大会に向け、同中の教諭らや鹿児島の英語学校の指導者、東京のバイリンガルの知人などが「チーム愛実衣」を結成し、一丸となって指導に取り組んだ。与論町の子どもたちの教育活動を支援する翔励会による支援もあった。

 演題は「ふたつの間で、ひとつの私」。日本とフランスの間に生まれた吉岡さんは、国籍選択の葛藤や不安を感じてきたという。バドミントンのフランス人コーチの講習会で通訳を務めた経験から、「初めて『中間にいる自分』を誇らしく思い『ふたつの世界』をつなぐ役割こそ自分にしかできない使命だと気づいた」と話す。将来は「『引き裂かれている』と感じる人がいない社会を創りたい」と決意を語る内容。

 母の淳子さんは「ハーフだからとか、英語が得意なだけでなく本人の努力があった」と振り返る。与論島の教育について「日々の小さな気付きを議論して深めていく姿勢や、人前で堂々とスピーチできる力は、与論町の海洋教育でさまざまな経験を積ませていただいた結果だと感じている」とも。

 吉岡さんは「決勝大会出場者のレセプションではいろいろな国の子どもや、いろいろな経験をしてきた子どもがいて、とても良い経験になった。これから与論の子どもたちにも体験してほしい」とほほ笑んだ。

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