奄美群島南三島経済新聞の2025年のPV(ページビュー)ランキング1位は「徳之島にフランス人カップル 偶然の出会いに導かれ来島、島人の優しさに感謝」だった。
1位の記事は、旅の途中で偶然の縁に導かれ徳之島を訪れたフランス人カップルの物語。島人との温かな交流、ささやかな親切への感謝が綴られた記事は、SNSでも広く拡散され、年間を通じて最も多く読まれた。南三島の「人の魅力」を象徴するエピソードとして共感を呼んだ。今年は「人と人がつながる瞬間」「島での挑戦」「地域の日常のドラマ」が多く読まれる傾向が見られ、南三島の“暮らしの温かさ”がランキングに反映された結果となった。
ランキングは1月1日から12月11日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 徳之島にフランス人カップル 偶然の出会いに導かれ来島、島人の優しさに感謝(8/2)
2. 沖永良部島の民家の庭でメジロが巣作り 15日間の成長を住民見守る(7/22)
3. 徳之島のエスカレーター、44年の役目を終え引退 島初導入の歴史に幕(4/16)
4. 徳之島のバレイショ、13年ぶり大規模ヒヨドリ被害 個性的なかかしで対策(2/5)
5. 徳之島に「おかえり」 ET-KINGがライブ、故郷ソングで島民との固い絆 (8/28)
6. 女子大生2人が「おてつたび」で徳之島へ 絵日記などで島の魅力発信(8/21)
7. 徳之島の中学生選抜チーム、離島甲子園で準優勝の快挙 選手ら凱旋帰島(9/3)
8. 与論島に食音酒場「MASAMUNU」 兄弟で出店、気楽に遊びに行ける店に(1/11)
9. 徳之島の野球社会人チーム「わらわら」、初の全国大会出場へ 快進撃に期待(7/23)
10. 沖永良部島で米兵と自衛隊員と島民が海岸清掃 「イメージ変わった」と島民(2/3)
2位の記事は、静かな暮らしの中にある自然のドラマ。小さなメジロの成長記録は、多くの読者の心を和ませた。島民の思い出とともに歩んだエスカレーターの「引退記事」が3位。昭和から令和へ続いた物語が読者のノスタルジーを刺激した。
今年のランキングで特に注目は、「徳之島」と「野球」。春選抜高校野球の21世紀枠の鹿児島県推薦枠で徳之島高校も候補に挙がっている。昨今の徳之島全体の野球熱の再燃が見て取れる。
上位記事の多くが、大きなニュースではなく、島の日常に潜む温かなエピソードや、地域で挑戦する若い世代の姿を取り上げたものだった。
環境保全、農業、スポーツ、地域コミュニティなど、島々が抱える課題と希望を映し出す記事が広く読まれたことは、南三島の未来に向けた関心の高さを示している。
奄美群島南三島経済新聞は2026年も、島の暮らし、人、挑戦の物語を丁寧に伝えていく。来年もまた、読者とともに島々の魅力を記録していきたい。