徳之島で誕生したダンススクール「CORE(コア)」の創立25周年記念公演が11月29日、徳之島町文化会館(徳之島町亀津)で盛大に開かれ、出演者約50人が、きらびやかな衣装と光の演出で華麗な舞を披露し、会場に詰めかけた400人以上の観客を魅了した。
会場には25周年の歴史を紡いだ、写真やパンフレットなどを並べ、来場者は思い思いに見入っていた。全29演目を、5歳児から最高齢77歳までの老若男女が披露し、終始、会場からは指笛や拍手、歓声が鳴り響いた。
同スクールの歴史は2000(平成12)年、代表の中直美さんが徳之島で行った小さなサークル活動で始まった。その情熱は島中に広がり、3年後の2003(平成15)年には総勢100人を超える大規模なスクールへと急成長。活動当初から年に1度の発表公演に情熱を注ぎ、さまざまな挑戦と試行錯誤を重ね、活動開始から10年間にわたり、毎年欠かすことなく開催。島のエンターテインメントシーンを長きにわたりけん引したが、2009(平成21)年、10回目の節目公演をもって活動を休止し、一度は幕を閉じたかに見えた。
しかし、中さんの情熱の火は消えず、2011(平成23)年、発祥の地である徳之島を離れ、奄美大島を新たな拠点として活動を再開する。この再始動では、単なるダンス指導にとどまらず、高齢者の受け入れや養護施設との交流を積極的に行い、活動の幅と社会的な規模を拡大。奄美大島の龍郷町で発表会を継続的に開催し、地域に根付いた。その後、徳之島のスクールも再始動を果たし、現在は奄美大島と徳之島の2拠点で活動を続けている。
世代を超え、障害の壁を越えた活動を展開してきたコアが、25年の節目に再び発祥の地である徳之島へ帰還し、同スクールを卒業して全国で活動するダンサーたちが駆け付け、イベントに花を添えた。会場は、会場は過去を知る島民と応援する観客の熱気で包まれ、四半世紀の思いがあふれるイベントになった。
中さんは終演後、メンバーに向けて「まだまだこれから歴史は続いていく。来年は奄美スクール15周年なので、それに向けてもっともっと情熱を注いでいく」と感謝と意欲を語った。