
鹿児島県代表として出場した徳之島の社会人野球チーム「わらわら」が7月12日、熊本で開催された高松宮賜杯第69回全日本軟式野球大会(2部)九州地区大会(全日本軟式野球連盟主催)で大分県代表に勝利し、全国大会への切符をつかんだ。
同チームは、徳之島町在住者を中心に同島出身者12人で構成する社会人チーム。17チームが参加して、5月18日、25日、6月15日の3日間の日程で行われた鹿児島県予選で優勝し、九州大会への出場を勝ち取った。
県予選は鹿児島県本土の球場で行われたため、徳之島、鹿児島間を3回往復、空路1時間、海路15時間、1試合で2泊3日になる旅程を各選手で調整し、現地集合、現地解散というハードスケジュールで試合に臨んだ。
1回戦こそ5回コールド勝ちしたものの、準々決勝はタイブレークによる接戦となり、準決勝も1点差の厳しい試合をものにし、決勝は姶良市役所に9-2で勝利した。外野を守る政大貴さんは「県大会は仕事の都合もあり、試合ができるだけのメンバーがそろうかどうか、毎試合、心配だった」と本音を吐露する。
鹿児島県代表として臨んだ九州大会には、沖縄、熊本を除く6県のチームが参加。九州代表3チームを決める3試合のカードが組まれ、大分県代表の「ゴジラ」と対戦。延長12回までもつれる試合を5-3で勝ち切り、九州代表として9月に群馬県で行われる全国大会への出場権を獲得した。
政さんは「練習は週1回。さまざまな業種のメンバーがいるため、全員そろって練習する機会は多くない。全国大会に出場できるとは思ってもいなかった。後は楽しんでやるだけ」と初めての全国大会への意気込みを見せる。
島から海を渡り、初の全国大会へ出場する「わらわら」。徳之島はもともと野球熱が高いだけに、全国大会での快進撃に期待する声が高まっている。