
花徳の里久浜で7月12日、徳之島町立花徳幼稚園(徳之島町花徳)が主催する「海のようちえん~海であそぼう! 海でまなぼう!~」が開催され、3~5歳の園児7人がサーフィン体験やビーチクリーンを通して、楽しみながら自然や海の大切さを学んだ。
当日は、海洋ごみとウミガメを題材にした紙芝居やビーチクリーン、波打ち際でのレクリエーションなど、海への親しみを少しずつ深め、慣れていくように複数のプログラムを実施。最後にサーフィンに挑戦した際は、初めは怖がっていた園児たちも次第に笑顔になり、自らサーフボードの上に立とうとするなど挑戦する姿も多く見られ、笑顔と歓声が上がった。
イベントを企画・運営した同園教諭の永田香(かおり)さんは徳之島で生まれ育ち、高校時代からサーフィンを続けてきた。「ここにはこんなに素晴らしい環境があるが、プールでしか泳いだことがない子どもが多い。危ないことがあるからといって海を遠ざけるのではなく、正しい知識で海や自然と向き合ってほしい。そして目の前の海を大切にすることを通して、徳之島の自然を、これから自分たちが守っていくという意識を持っていってもらえたら」と期待を込める。
前例がなく初めて実施するイベントだったため、安全面への配慮は徹底したという。地元のライフセーバー協力の下、開催場所や潮の満ち引きを綿密に確認。波の強い場所を示すための簡易テントの設置や安心して休めるスペースの用意など、細かい工夫を施した。こうした事前準備と保護者の協力の下、プログラムが進められた。
イベント終了後、園児たちからは「波でジャンプして楽しかった」「海を大切にしようと思った」などの感想が聞かれ、全員で海に向かって「ありがとうございました」とお礼を叫び、笑顔に包まれた。
「海のようちえん」では今後も、「海と遊び、海から学ぶ」取り組みの一環でビーチコーミングなどの継続的な活動も予定する。