与論町の少年野球チームの児童4人と監督、保護者らが12月20日、田畑克夫町長を表敬訪問し、沖永良部島の知名町との合同チームで、第41回鹿児島県下学童親善交流軟式野球大会で3位の成績を収めたことを報告した。
両町の少年野球チームは少子化などの影響でメンバーが不足し、近年は安定して大会に出場できないことがあった。昨年から両町のチームは島を行き来しながら合同で練習に励み準備をしてきた。
大会は11月16日・17日・23日、鹿屋市で32チームが参加して行われた。合同チームは1回戦を19-3、2回戦を7-3と快勝。3回戦では優勝候補の強豪チームを3-2で破り準決勝に進出。3回戦終了20分後に行われた準決勝では惜しくも3-7で敗れ、ベスト4となった。
田畑町長は健闘をたたえ、「好きな野球選手は誰?」と尋ねると、児童たちからメジャーリーグの大谷翔平選手の名前が上がった。町長は「大谷選手のように周りのことも目配りできるような人になり、野球にも一生懸命打ち込んでほしい」と激励した。
加藤翼監督は少人数の与論町チームが多数の知名町チームに合流する際の難しさに触れ、「知名町の方々の協力のおかげで、練習メニューの組み立てやチームの指揮を任せていただくことができ、スムーズに活動できた」と振り返った。「児童らは違うチームと交流して、1年間で多くのことを吸収し、仲良くなった」とも。
保護者の野口樹理さんは「チームの絆ができていて、とても良かった。台風で条件の悪い中で行き、保護者も同行できない人が多く、体調を悪くする子どももいたが、子どもたちは励まし合って、エラーをしても互いにフォローし合っていた」と話す。
児童らは「ピッチャーやバッターとして頑張った」「ヒットを結構打てた」など、それぞれの活躍を披露。特に、接戦だった3回戦の決勝打については、「ポテンヒットだったが、知名町の6年生を生還させることができて良かった」「得点が入ったときは泣きそうになり、その裏の守りでピッチャーが三者三振を取ってくれた」などと試合を振り返った。