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与論島で菓子教室と認知症啓発のコラボ 児童から高齢者までが交流

7歳から95歳まで、幅広い世代が参加した。

7歳から95歳まで、幅広い世代が参加した。

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 与論町で認知症の啓発、当事者との交流を目的とした「笑顔いっぱいカフェきらきら」と、同町茶花在住で「まるぼうろ」作りが得意な田中美和子さんの菓子教室がコラボレーションした交流イベント「まるぼうろきらきらcafe」が9月22日、田中さんの自宅で行われた。

「まるぼうろ」の作り方を説明する田中美和子さん

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 主催の「笑顔いっぱいカフェきらきら」は認知症地域支援推進員の重久悦子さんが中心となり、通常は集落の公民館や町役場の多目的ホールなどで活動している。今回は今年76歳になる田中美和子さんの自宅で行った。

 田中さんは長年「まるぼうろ」を作り販売していたが、5年ほど前に廃業。しかし、「まるぼうろを食べたい」という声があり、趣味として再開を考えたが、脚が不自由になり作業場の段差で作業が困難だった。そこで同町包括支援センターに相談したところ、作業場内の配置を変えることで問題を解決した。その中で、田中さんの人柄と、「まるぼうろ作りを伝えたい」という思いから、まるぼうろ作りを通した「地域のつながりの輪」を作れないかと話が持ち上がった。同イベントはその一環で、9月21日の「世界アルツハイマーデー」に合わせて開催した。

 イベントには15人が参加。重久さんが認知症予防のレクリエーションや講話を行いながら、田中さんによるお菓子教室も同時に進められ、合間には三線の演奏もあった。最高齢の95歳から7歳までの児童を含めた幅広い世代が交流し、作りたての「まるぼうろ」を味わいながら楽しんだ。

 田中さんは「こんなにたくさん集まるとは思っていなかった。とてもうれしい。参加者にまるぼうろの作り方が伝わっていれば。ゲームなどをして、楽しくおしゃべりもできてすごく良かった」と振り返る。

 重久さんは「異文化の交流はやはり良い。田中さんは前向きなので、何回かできれば。認知症についても知りたいという声があり、次は簡単な勉強会を開きたいと」と話す。

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