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与論島で国際緊急人道支援エキスパート北原聡子さんを囲み座談会

座談会で質問に答える北原聡子さん

座談会で質問に答える北原聡子さん

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 国際緊急人道支援エキスパートとして紛争地や自然災害地の難民キャンプなどで支援活動に取り組んできた北原聡子さんを囲む座談会が7月27日、与論町地域福祉センター(与論町茶花)で行われた。 

パレスチナの友人からプレゼントされた財布を手にする北原さん

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 国際緊急人道支援とは、「緊急事態またはその直後における、人道上の目的で行われる支援または援助人命救助、苦痛の軽減、人間の尊厳の維持及び保護のための支援」のこと。北原さんはJICA、UNICEF、UNWFP、赤十字、ピースウィンズジャパンなどに所属し、アフガニスタンやスリランカ、ソマリア、イラン、パレスチナなどで現地に入り、難民キャンプの運営や支援のために駐在してきた。現在はフリーランスとして活動している。

 座談会では、北原さんが国際人道支援の道に進んだきっかけや、これまでの活動内容、現地の状況などについて話した後、自由に質問を受ける形で進行した。

 国際支援に興味のある、元自衛官、教育関係、旅行業、医療関係などさまざまな島民が集まり、「支援事業の流れ」「海外で支援活動する人に必要な資質」「体調・メンタルの管理」「現地で求められること」「日本に戻って感じたこと」「命の危険について」など活発に質問が寄せられた。

 海外で支援することについて、北原さんは「私にとっては普通で、これが私にできること。現場に行って働くことが好きだったが、現場で働くだけが国際貢献でない。人それぞれ強みがあり、自分にできることを一生懸命やれば、それが国際貢献でなくても社会貢献になる」と話した。「世界を広く見ると絶望しかない。少なくとも私は目の前の事を一生懸命やり、目の前の人を笑顔にしたい」とも。

 座談会に参加した帖地聡子さんは「ニュースだと国と国の目を背けたくなる話ばかりだが、人と人のつながりの話を聞けて良かった」と話す。

 北原さんは、より多くの人に関心をもってもらうため、エスニックファッションモデル・スタイリストとしての活動もしている。パレスチナの友人からプレゼントされた財布や刺しゅうを手に「現地の物に触れて、感じてもらえれば」と呼びかけた。

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