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与論島の劇団「野生の島人」が5年間の集大成公演へ プロや美学生と共演

「小池博史ブリッジプロジェクト」の小池博史さん(左)と、「野生の島人」代表の沖隆寿さん

「小池博史ブリッジプロジェクト」の小池博史さん(左)と、「野生の島人」代表の沖隆寿さん

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 与論島劇団「野生の島人」と「小池博史ブリッジプロジェクト」による演劇公演「またここで会いましょう」が3月28日、砂美地来館(与論町茶花)で行われる。

公演に向けた練習の様子

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 空間演出家として活動する小池さんは2018(平成30)年より、文化庁の委託事業「戦略的芸術文化創造推進事業」の一環で、与論島や徳之島で舞台芸術の文化を根付かせる活動に取り組んでいる。与論島では2019年、代表の沖隆寿さんを中心に劇団「野生の島人」が旗揚げ。小池さんが演出や演技の指導を行い、毎年公演を行ってきた。今回の公演は事業最終年の集大成となる。

 公演のタイトルは「またここで会いましょう」。沖さんの原案を元に、小池さんが脚本・演出を手がける。東京からプロの役者、音楽家、照明家、武蔵野美術大学の学生など17人が来島し、与論島の劇団員と共に約2週間で制作する。

 舞台は、与論島の過去・現在・未来の人々が時代・空間を超えて出会う不思議な世界を、歌やラップを交えながらで表現。劇中の音楽は与論出身のミュージシャン川畑アキラさんや、東京から来島したラッパーの「下町兄弟」、島の音楽家らが制作し生演奏する。

 沖さんは「今回の公演は『再会』の物語。いつの頃からか全てのものに境界線が引かれたこの世界で、与論島はその線をあいまいに捉えることができるとても貴重な場所。時代や人間、全てのものが入り交じり、再び出会う舞台で『一つの言葉』を繰り返し音楽と身体で表現する。この5年間、小池さんに教えていただいた表現する喜びに、今回はスペシャルなメンバーの情熱も加わり、強烈なインパクトを持った作品ができあがりつつある。当日、観劇された皆さんと共に『野生の心』がささやき続ける感激に触れ合うことができれば」と話す。

 小池さんは「5年間でいろいろな人の心が大きく開発されてきて面白くなってきたし、有意義だった。ここまではどのように手助けをするかだったが、これからはどう自分達自身で変化していけるかが大事。一緒に制作する美大生には自然の中で活動ができることで、自分の中の生のエネルギーが掘り起こされるはず。舞台を通して、最も近い自然である自分の身体が持つ可能性を学生に感じてもらい、与論島の人たちに伝播できれば」と意気込む。

 18時30分開場、19時開演。チケットは600円(ペア割1,000円)。当日券あり。問い合わせ先は沖隆寿(TEL 070-5557-5582)まで。

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